2014.09.22更新

"滲出性(しんしゅつせい)中耳炎は6歳ぐらいまでのお子様がなりやすい中耳炎ですが、急性中耳炎と異なり痛みが伴わないため、保護者の方が注意して様子を観察してこそ、気が付く疾患です。

自然治癒することもありますが、放置すると、将来、入院手術が必要となる真珠腫性中耳炎や癒着性中耳炎へと発展することがある疾患です。早期に適切な治療を受ければほとんどの場合完全に治ることが多いため、「滲出性中耳炎かも?」と保護者の方が、少しでも早く気が付く事が重要です。
そこで滲出性中耳炎のチェックのポイントをまとめてみました。

【滲出性中耳炎のチェック方法】
① 話しかけると聞き返す事が多い
② テレビや音楽の音が大きい
③ 耳をしきりに気にして触る
④ 最近覚えた単語が間違っている
⑤ 名前を呼んでも返事をしなくなった

このような様子が見られるようでしたら、念の為、り耳鼻咽喉科へご来院ください。"

投稿者: り耳鼻咽喉科

2014.09.15更新

"学校の健康診断などで指摘されて、り耳鼻咽喉科へ親子で来院されるケースが多い症状に、「扁桃肥大」があります。
扁桃肥大の「扁桃」とは、一般的にはよく「扁桃腺」と呼ばれています。
のどの両脇に飛びだすように1個ずつあります。口蓋扁桃が正式名称です。
扁桃肥大とは、この飛び出している状態が大きいという事です。

大体、5〜7才ぐらいまでの時期に扁桃が一番大きくなります。
この時期を過ぎると徐々に小さくなってくのが通常です。

【症状】

口呼吸やいびき、無呼吸が主な症状です。息を吸うときに、のどの付け根や胸をへこませる呼吸(陥没呼吸)があればすぐ受診させて下さい。また、小児のいびき、睡眠時無呼吸は発育に関わります小学生では勉強や落ち着きにも影響します。


【治療法】
まず、睡眠ポリソムノグラフィーを行い、睡眠時無呼吸の正確な診断をする必要があります。
治療適応であれば、小児では手術(口蓋扁桃摘出術)によりいびき、無呼吸の症状は著明に改善します。アデノイド(鼻の奥にある扁桃腺)切除も経ようするのが一般です。手術時期は、3~6歳に行うことが多いですが、3歳未満でも診断されれば手術を行います。手術は全身麻酔下に行い、入院期間は約1週間です。"

投稿者: り耳鼻咽喉科

2014.09.08更新

"今日は、よく親御さんからご質問を受ける「アデノイド肥大」について、ご説明いたします。

鼻の突き当たりの位置にある扁桃のことをアデノイドと言います。
このアデノイドが様々な原因で大きくなり、その影響で耳や鼻に色々な症状を発症する事をアデノイド肥大と呼びます。

アデノイドは一生涯同じ大きさではなく、2歳~5歳の幼児期が一番大きく、そのあと徐々に小さくなっていきます。
そして思春期には、ほとんどわからなくなってしまいます。

アデノイド肥大の原因は、残念ながら特定できておりませんが、免疫に関連しているという説が有力です。

【症状】

アデノイド肥大により、鼻の空気の通り道が狭くなるため、鼻づまり、いびきなどがおこり、重症例では、は寝ている間に呼吸が一時的に止まる睡眠時無呼吸症候群が起こることもあります。
呼吸が上手くできないため、赤ちゃんですと哺乳がスムーズにいかないこともあります。
幼児・児童の場合は、寝不足や集中力低下に伴う、成長障害や学習障害などを生じることがあります。保存的治療をしても治りにくい「ちくのう症」ではアデノイド肥大をチェックする必要があります。

【治療法】
保存的治療で副鼻腔炎が治らない場合や睡眠時無呼吸症候群を併発している場合は、アデノイド切除手術を行います。口蓋扁桃摘出術や滲出性中耳炎の治療の鼓膜換気チューブ挿入術と同時に行われることがしばしばあります。"

投稿者: り耳鼻咽喉科

2014.09.01更新

"花粉症と聞くと、春の季節限定のアレルギー性鼻炎と思っている方が大半かと思います。
確かに、春に花粉症で悩んでいる方が大半なのですが、実は花粉症は秋にも発症します。
「あれっ?秋なのに鼻がムズムズ」という方は、秋の花粉症を疑ってみても良いかもしれません

関西地区の場合、秋に花粉が飛ぶのは、10月ぐらいからスギ花粉。
イネ科は8月から10月ぐらいまで、ブタクサ属は8月下旬から10月上旬ぐらいまで、ヨモギ属も8月下旬から11月いっぱいまで、カナムグラは、9月から11月までとなっています。

スギ花粉やイネ科に関しては春時期よりは少ないので、反応しない方もいますが、ブタクサ属、ヨモギ属、カナムグラなどは、秋時期だけ花粉が飛ぶ植物です。

これらはすべて、血液検査で分かりますので、なんだか変だな?と思われる方は、り耳鼻咽喉科へご相談ください。
症状を軽度から最重度までの4段階評価をして、患者様に合った薬物療法を行っていきます。
重症度は、くしゃみや鼻をかむ回数や、日常生活における支障度で判断します。"

投稿者: り耳鼻咽喉科

2014.08.29更新

"今日は、り耳鼻咽喉科の院長である私について、自己紹介をさせていただきたいと思います。

私は、1995年に大阪医科大学を卒業しました。
卒後、大阪医科大学附属病院、福井医科大学、国立病院機構大阪医療センターなどでの勤務を経て、大阪医科大学耳鼻咽喉科の助手を勤めました。2004年には、大阪医科大学大学院にて医学博士の学位を取得しました。
その後、米国UCLAへ留学し、帰国後は大阪医科大学の講師になり、頭頸部腫瘍の手術を多数経験しました。また、耳鼻咽喉科のほぼすべての分野で最先端の治療に携わって参りました。この度、ご縁があり2014年に緑橋で「り耳鼻咽喉科」を開院することになりました。

耳鼻咽喉科と聞くと、「花粉症や中耳炎などで通院するところ」という印象が強いと思いますが、実は、耳鼻咽喉科で扱う症状と病気の領域は大変広いのです。
同じように見える症状であっても、考えられる病気の数は多岐に渡り、それを見極める・見定める正しい診断が求められるのが、耳鼻咽喉科医師なのです。

この「正確な診断」にプラス、「ていねいな診察」「わかりやすい説明」を3本柱に、私は今までの経験と確かな腕、そして最新の設備で、適切な診断と治療を、大阪市城東区の地元の皆様にご提供していきたいと思っております。"

投稿者: り耳鼻咽喉科

2014.08.22更新

"耳鼻咽喉科というのは、良く知られる花粉症や中耳炎などをはじめとして、様々な疾患や症状に対応する科ですので、おそらく患者様としては、「いつ行ってもすごく混んでいる」という印象が強いのではないかと思います。

り耳鼻咽喉科も、今年の2月に開院したという事もあり、ちょうど花粉症シーズン突入時期だっただけに、開院からすぐに多くの患者様がご来院されました。
もちろん今も、たくさんの患者様が毎日ご来院されるのですが、それでも8~9月は、他の季節と比べますと比較的空いているというのが、耳鼻咽喉科全体的な傾向です。

長年悩んでいるいびきや寝不足、また、「手術しようか、それともやめようか?」と悩んでいるというような患者様は是非、この比較的空いている今、り耳鼻咽喉科へご相談ください。
もともと、「ていねいな診察」「わかりやすい説明」をモットーにしておりますが、いつもほど込み合っていないこの時期の方が、患者様のお気持ちにゆとりができるのではないかと思っています。

また、学生の方々はちょうど夏休みに入っているので、いつもより時間に余裕があるのではないでしょうか?
治療が必要なものがある方はこの夏休みの時期を狙って、集中的に治療をするのも一つの手段です。"

投稿者: り耳鼻咽喉科

2014.08.15更新

"ここ数日、ヘルパンギーナで来院される子どもの患者様が増えてきています。
今日は、ヘルパンギーナについてお話していきます。

ヘルパンギーナは、小さなお子様がかかりやすい病気です。
エンテロウイルス群によるウイルス感染症ではありますが、昔から俗に言うところの夏風邪です。
ヘルパンギーナの特徴的な部分はこの「夏風邪」というところでして、つまり夏に流行するウイルス性感染症なのです。
大体6月~8月に多く、ちょうどお子さんの夏休み期間がピーク時期です。

症状としての特徴的なところは、まずは高熱。
高熱は通常、2~3日で落ち着きます。
そして、口内に水泡や水ぶくれが見られたり、のどちんこの部分に炎症が出たりします。
のどや口腔内が全体的に痛いので、食が進まなくなるお子さんが多いです。

ヘルパンギーナの特効薬はありません。
その為、治療は対症療法となります。
熱が高いケースが一般的なので、解熱剤を処方します。
そして、脱水症状に注意をしながら、経過観察を行います。
気を配ってあげたいのが、食べ物や飲み物です。
刺激性の高い飲み物や酸味の強い飲み物は、口腔内の痛みがある為、不向きです。
湯冷ましなどを与えるようにしましょう。

注意したいのが、合併症です。
万が一、4日以上熱が下がらない場合、髄膜炎等の合併症を発症している可能性が考えられます。
もし、り耳鼻咽喉科でヘルパンギーナと診察され、その後、熱が数日間下がらない場合は、急いで再診にいらしてください。"

投稿者: り耳鼻咽喉科

2014.08.08更新

"最近、り耳鼻咽喉科には今、アデノウイルス感染症の患者様が増えてきています。
そこで今回はこのアデノウイルス感染症の中でも、この時期多い、アデノウイルス3型についてお話しします。

アデノウイルス感染症は、様々な症状・病気を引き起こします。
大体潜伏期間は5~7日で、感染経路は便、飛沫、直接接触です。
インフルエンザの次に、人体からウイルスが検出される感染症であるとされていて、免疫がつきづらい為、インフルエンザ同様に何度も感染する可能性があります。

そして、この夏の時期に多いのが、アデノウイルス3型です。
プール熱という別名の方が患者様には、なじみが深いかもしれません。
夏場にプールを介して感染する事が多いのでこのように呼びますが、プールに入らなくても飛沫や直接接触で感染するので要注意です。

このアデノウイルス3型に感染しますと、高熱が3~7日ほど続きます。
扁桃腺の腫れが見られ、のどがとても痛くなります。
また結膜炎の症状も出てきます。

このアデノウイルス3型で起こる咽頭結膜熱は、学校において予防すべき伝染病(学校伝染病第2種)に指定されています。
症状が治まった後、2日間の登校・登園は禁止されています。
アデノウイルスの疑いがある場合は、迅速キットを使えば15分で検査できます。

アデノウイルス3型の特効薬はありません。
その為、治療は対症療法となります。
熱が高いケースが一般的なので、解熱剤を処方します。
また結膜炎には、抗生剤や抗炎症剤の目薬を処方し、様子を見ていきます。
中耳炎を併発する事もありますので、この際は中耳炎の治療も視野に、経過観察していきます。"

投稿者: り耳鼻咽喉科

2014.08.01更新

"夏休みを満喫している方々が多い時期かと思います。
今日はそんな楽しい夏期休暇中に多い、「飛行機で耳が痛くなる」という症状について、お話します。

旅行で飛行機に乗る方が多くなる季節です。
飛行機の離着陸の時に、耳が痛くなる、耳に違和感が出るという方がいます。
そして飛行機を降りても、耳が聞こえづらい、耳が痛いという方も珍しくありません。
これは、耳抜きが上手くできない、または、炎症により耳管が狭窄というような原因が考えられます。
我慢できる範疇の時もあれば、我慢できないような状況になる場合もありますので、このような症状の経験がある方は、飛行機に乗る際は予防策を万全に取るべきだと思います。

まず、り耳鼻咽喉科としてご協力できるのは、処置と薬の処方です。
旅行の一週間ぐらい前に、当院へご相談ください。
通気治療といって、耳管に空気を通して中耳への換気を良くする処置や、点鼻薬の処方を行います。
また、鼻に炎症などがあると、普段は平気でも飛行機で耳の調子が悪くなったりします。
このような炎症がある場合は、その治療に専念しますので、飛行機旅行の前は必ず、治療にお越しください。

予防策としては、飲み物を飲むようにして、あとはガムを噛むことをおすすめします。
小さなお子様でガムがダメな場合は、飴でも良いでしょう。"

投稿者: り耳鼻咽喉科

2014.07.29更新

"先月、お笑いコンビ・しずるの池田一真さんが、東京にある国立国際医療研究センターで、両側声帯ポリープ手術を行ったと、インターネットで見ました。
この声帯ポリープですが、しずるの池田一真さんのように、芸能人がかかりやすい症状なので、メディアなどでよく目にすると思います。

声帯ポリープは、正確には芸能人に多いというより、「声をよく使う仕事や生活をしている方」に多くみられる症状です。
つまり声の使い過ぎが原因で、声帯に炎症性のポリープが発生してしまいます。
そして、だんだんと声がかれてくるのです。

類似した疾患に声帯結節、ポリープ様声帯があります。
声帯結節は声帯前方の両側にできるケースが一般的です。声帯ポリープと同様、、「声をよく使う仕事や生活をしている方」に多くみられる症状です。間違った発声法と声の使いすぎが原因です。声帯にできた「ペンダコ」のようなものです。
ポリープ様声帯は、両側の声帯のむくみです。声帯のむくみがひどいと、喘息と間違われることがあります。症状は、だみ声が特徴で、タバコが原因です。禁煙をするだけでも改善することがあります。

今回、手術という報道でしたが、いきなり手術という話ではありません。
まずは声を出さないように安静にし、のどネブライザー治療と炎症止めなどを併用して治療を行います。
数か月経過観察をして改善が見られない場合、手術となります。

また、り耳鼻咽喉科では、声がれの治療に「音声治療」を取り入れております。
これは、声の衛生(声の安静、声の多用、乱用を避ける)や発声法の指導を通じて、発声の習慣や方法を見直し、声の治癒、改善をはかるというものです。"

投稿者: り耳鼻咽喉科

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