2014.07.29更新

"先月、お笑いコンビ・しずるの池田一真さんが、東京にある国立国際医療研究センターで、両側声帯ポリープ手術を行ったと、インターネットで見ました。
この声帯ポリープですが、しずるの池田一真さんのように、芸能人がかかりやすい症状なので、メディアなどでよく目にすると思います。

声帯ポリープは、正確には芸能人に多いというより、「声をよく使う仕事や生活をしている方」に多くみられる症状です。
つまり声の使い過ぎが原因で、声帯に炎症性のポリープが発生してしまいます。
そして、だんだんと声がかれてくるのです。

類似した疾患に声帯結節、ポリープ様声帯があります。
声帯結節は声帯前方の両側にできるケースが一般的です。声帯ポリープと同様、、「声をよく使う仕事や生活をしている方」に多くみられる症状です。間違った発声法と声の使いすぎが原因です。声帯にできた「ペンダコ」のようなものです。
ポリープ様声帯は、両側の声帯のむくみです。声帯のむくみがひどいと、喘息と間違われることがあります。症状は、だみ声が特徴で、タバコが原因です。禁煙をするだけでも改善することがあります。

今回、手術という報道でしたが、いきなり手術という話ではありません。
まずは声を出さないように安静にし、のどネブライザー治療と炎症止めなどを併用して治療を行います。
数か月経過観察をして改善が見られない場合、手術となります。

また、り耳鼻咽喉科では、声がれの治療に「音声治療」を取り入れております。
これは、声の衛生(声の安静、声の多用、乱用を避ける)や発声法の指導を通じて、発声の習慣や方法を見直し、声の治癒、改善をはかるというものです。"

投稿者: り耳鼻咽喉科

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